2011年11月3日

プレ市民測定会

実際に市民が使った地図と野帳
計測地:富士森児童遊園
年月日:2011年11月2日  
時間:10時~15時
天気:晴れ/無風

計測方法:機種にあった測定方法
計測高さ:地上5㎝  単位:
μsv/h 
最大値:鉄棒(小)、藤棚付近のコンクリートの上


【計測地背景】
先日、八王子市は教育施設368か所の測定を11月から開始すると決めたが、測定個所を増やしてほしいとの市民の要望にこたえられるのだろうか。今回は行政が測りきれないところを、市民で測ってしまおうという企画。一人で広範囲は計測しきれないので、多人数、多機種でどの程度効率が上がるのか、試してみた。今回は参加された方以外に、測定器を貸してくれた方のサポートで測定点が増え、また土壌検査結果も発表できたことを、深く感謝いたします。


【まとめ】
今日は10種から11種の測定器が集まった。4回同じ場所で測定し、機種のデータを取った。そのほかの測定は各自自由。マップに測定個所を記入してもらった。現地にいたお母さん方や、メールを見てきた方に参加していただきました。


【発見】 
  1. 低線量だと、機種によって誤差が出る。誤差をなくすために1か所で30分間測ることも現実難しい。(飽きてしまうと長続きしないと思う。)
  2. 合同測定は機種が多くなるとお互いが離れるため、誤差が出ると思う。
  3. 市民測定なので、これでできることを考えると、高濃度の発見には多機種、多人数は有効だと思う。約4時間で40か所は一人ではできない。慣れれば個所数はもっと増やせる。

【反省点】

①市の測定が11月からアロカのシンチレーションになって時間が変わったのでアロカと一緒に測れなかった。
  →次回からはないと思います。
②参加者の名前、連絡先、機種の情報を把握しきれなかった。
  →エントリーシートで解決します。
エントリーシートサンプル
③説明したり、測ったりで写真がほとんど取れていなかった。
  →1人は写真係も必要。
後で合同で測るため、数値の高い個所にはマーキングが必要。写真を撮るのもよい。 ずれると数値が下がる。
⑤小さい子がいるお母さんは、プリピャチみたいな測定が長くて楽な機種ならいい?微妙・・・
⑥あまり手間をかけず、すべてマップに落としてもらおうと思ったが、測定個所が偏り、ダブっていたところもあった。
→マンタ方式を取り入れてみる。海底調査に使われる方法。決まった幅の内側を見る。歩くので幅は2mくらい?人数による。最後までいったら折り返す。これで漏れや、偏りが無くなる。緑の点が測定ポイント


⑦広範囲といっても限界がある。
→八王子市の12か所定点測定の範囲がカバーできるくらい市民測定グループが地域にできることが理想。まずは町内会などに相談し近所で測定器を貸してくれる人たちとつながっていくことが大切。





お母さんたちからの質問】
Q1やっぱり砂にセシウムが入っているんですか?
→入っていました。
砂場の前に貼り出した測定結果。この日も砂場は小さな子供がたくさん。八王子市は土壌検査はしていない。この検査は二宮さんのANNAで測ってもらった。

Q2この公園の線量はどうなんですか?
→他の公園を細かく測っていないから比べられないけど、新聞に出るような高濃度は今回は見つからなかった。

・・・他の公園で線量が低いところがあったら、そっちに行くだろうか?そう思うと早く線量の低い砂場を見つけるか、市に砂を入れ替えてほしい。



他にも放射線を測っている人たちのビラなど
八王子市が測定器を買わないので、市民が募金を集めて高価な線量計を買う。八王子市は現在の空間線量計も都から借りている。市は線量計をたったの一つも持っていない。先日土壌検査したANNAは二宮さんが友人と共同出資して購入した高価でプライベートな測定器で、快く測定していただきました。今回の測定料は現在八王子市民講座で測定器を購入するための寄付金になります。
現在までの寄付金の集計はこちら




【自由測定】
測定ポイントマップ・測定値

40か所近い測定ができた。当初はメッシュで全体を測ろうと思っていたが、メッシュだと高濃度の所が落ちるという考えが出たことから、遊具の下と、気になるところを自由に測った。


【課題】
 カラーで一目でわかるように分布マップを作れるといいのだけど、そこまで機種のデータがないのではっきりしない。ある程度集まった機種を決めて測ったほうが集計しやすい。

 一番改善しなきゃいけないところは楽に集計、見やすい地図。地図で数値分布が分かってしまうのがGISというソフト。それとGPSでマップに測定ポイントを自動的に落としてくれる。測定点の数値を入力すれば分布地図が出来上がる。
 
 お金ないのでマンパワーでもいい。これで今後どこに気をつけて測定、掃除すればよいかが一目了然になると思う。20人集まって一人5点、丁寧に測定し(時間が必要な測定器は、時間をかけてという意味)早い人は10点測定したら、数時間で100点以上測定できる。



【合同測定】
4か所は同じ個所で5㎝、1mの高さで測り、機種の比較をした。
市役所のポイント以外は数値の高い場所。
機種比較グラフ・測定値


【課題】
測定をもっとはっきり高低差のあるものでデータを取りたい。ラジウムボールなどの検体で段階的な濃度の数値を全機種で取れば、グラフにはっきりと出てきそう。機種ごとに共通色でレベル分けできればわかりやすい。


1.市役所ポイント5㎝ 

5㎝のPETボトルを切った輪台に乗せている。数が多すぎてお互いが50センチ離れる機種もある。


2.市役所ポイント1m
手に持って記録が取れないのでやっぱりざるに乗せた。    PETボトルのハニカムボードでも作ろうか・・・

  
3.コンクリートの上
コンクリートには砂と枯葉が集まっていた。水や風で吹きだまりになっている。他の場所より高い数値が出た


4.北側ブランコ
枯葉が集まっている。ここも高かった場所